文庫本が出るのを待って買ってみた。
エンターテイメント系の本はまず読まないのと、
フィクションということであまり期待していなかったけれど、
結構面白かった。
独特の癖とテンポのある文体が、時にお下品だけれど、
面白みがあって読みやすい。
太平洋戦争時、日本軍が置き去りにした
4頭の軍用犬から始まった、48年の戦争の物語。
米軍に捕まったシェパードと北海道犬が、交配を繰り返し、
時に極北の橇犬に発展し、狼やライカ犬や色んな犬種と混じり合い、
アメリカ・ソ連・中国の軍用犬として、世界各地へ広がっていく。
人間に翻弄されながらも、
力強く歴史を駆け抜けていく犬たちは格好良いのだけれど、
1頭1頭に読者を感情移入させる暇は与えず、
流れるように物語は進んでいく。
世界史に疎いので、
20世紀東西冷戦の狭間で、どのような出来事があって歴史が動き、
どんな戦争が起こったか、世界情勢について少し勉強になった。
ラストがもうちょっと、アッというようなインパクトがあるとよかった。
コメントを投稿