
移行臭による臭気選別の開発者である、大御所訓練士の本を合わせて2冊。
学術的な意味でのイヌの鼻の仕組みから、警察犬制度の説明など。
警察犬の訓練内容、特に臭気選別についての解説と、
実際の訓練方法について。
実際に事件に出動した際の、選別結果についての報告もあり。
著者が若かりしころの、訓練犬とのエピソードが面白かった。
著者の犬に向き合う真摯な姿勢や、
実働の警察犬を訓練する信念・誇りが強く感じられた。
臭気選別に興味がない人でも、犬と訓練をしている人なら、
1度は読んでおいて損はないと思う。
犬を訓練するにあたって、どんな気持ちで望み、
どんな態度で犬に接するべきなのか。
犬を訓練する人間は、常にどういう心持ちであるべきか、
時に耳が痛くなることが書いてある。
定期的に読み返す必要を感じた良本。
こちらは前作よりも、内容に資料的な色合いが濃くなっている。
著者が初めて証人として公判出廷した事件について、
大きく取り上げられている。
臭気選別の結果を、実際に裁判の証拠として検証するにあたって、
実施する側の沢山の人間の不手際や、
警察犬に対する理解・知識の無さにより、
どんな苦労があるか、
また、どんな風に裁判で争われるかなどが、
詳しく書かれていて勉強になった。
臭気選別と一口に言っても、
血液の臭いや尿の臭いは個別のものとして識別できるか、
どれくらい古い臭いでも識別できるか、等々、
誰もやったことのない検証を、
次々と開発・研究・実践する著者の探求心と努力が伺われる。
決して恵まれた環境とは言えないだろう条件の中でも、
正確な仕事を完遂する、完成された選別犬の能力と、
訓練士の手腕に脱帽。